教材開発の背景

教材開発の背景

~教材開発の思い~

メモリ学習シリーズの開発団体はNPO法人SeddsAPPです。
SeedsAPPは、2017年より不登校の子どものための「フリースクールSeeds」と楽しく自分らしく学ぶ「学び方教室BB」を開室し、6年間で約600名超の子どもたちの学習に関わって参りました。みんなそれぞれに素晴らしい個性と可能性をもつ子どもたちです。
しかし、その子どもたちの中には、学習において“学びづらさ”をもっている子どもたちもいました。知的に高い低いということではなく、集団の授業の中では、どうしても学びづらさを感じてしまうのです。
中には、学校の授業についていけないことで学校から足が遠のいてしまっている子どもや自分に自信がもてずに精神的に不安になってしまい人間関係にも影響している子どもたちがいたのです。

私たちは「すべての子どもの笑顔をつくる」というSeedsAPPのビジョンを実現するため、“子どもの学び方”について研究をしていく必要があると考えました。
2022年4月に「学び方Labo」を開設し、多様な子どもたちに応じた学習環境や教材開発そして支援スキルなどを多くの方たちと共有するための活動をスタートさせました。

その第一弾が「メモリ学習シリーズ」(漢字編)です。
学びづらさのある子どもの中には、ディスレクシア(読み書き障害)のある子どもたちがおります。(全国通常級内に約24万人)その子どもたちは漢字を繰り返し書いて覚えるという従来の方法ではなかなか身につかず、書字において大変な苦労を強いられています。
その困難を克服する漢字学習法として、音声言語の聴覚的な長期記憶力を活用した「視聴覚法」というアプローチがあります。これは視覚と聴覚の両方を組み合わせながら漢字書字を習得するもので、研究者たちによる相応のエビデンスも示されています。しかし、この手法に基づく効果的な教材はほとんど普及していないのが現状です。
そこで、当該「視聴覚法」を積極的に活用し、
“子どもたちがより楽しく漢字学習に取り組める新しい多感覚デジタル教材”
を開発し、ディスレクシア(※)の子どもを含むすべての子どもたちに届けていきます。

※ディスレクシアについて知りたい方は下記のページをご覧ください。

「漢字学習」が困難になる要因とは?

漢字学習が難しいと感じるのには6つの理由があります。

  • ① 漢字には「音読み」「訓読み」など複数の音が存在するため
  • ② 形が複雑であるために視覚的に認識や保持がしづらい
  • ③ 書字が苦手なのに何度も繰り返し書かされる宿題などの精神的負荷
  • ④ 送り仮名や熟語の組み合わせなども覚える必要がある
  • ⑤ 漢字や熟語の意味を理解し覚える必要がある
  • ⑥ 漢字の 覚え方などは学習者個々人に委ねられていることが多い
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これらの要因により、読みや書きの困難さをもつディスレクシアやディスグラフィアの子どもたちにとっては、
漢字の習得はとても難しいものになっています。

memo:Re導入の利点

このような漢字学習に困難をもつ子どもたちのために私たちが開発した「memo:Re」を使うと、
どのように漢字を覚えられるようになるのかを、詳しく紹介しています。
こちらもぜひご一読ください。

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